【プレスリリース】医療やバイオテクノロジー分野等への活用に向けて 学術研究を飛躍させる高性能計算基盤・データ基盤技術を開発 ~大阪大学サイバーメディアセンターとNECが協働研究所を開設~

 国立大学法人大阪大学サイバーメディアセンター(以下、大阪大学サイバーメディアセンター)と日本電気株式会社(以下、NEC)は、大阪大学吹田キャンパス内に「高性能・データ分析融合基盤協働研究所」(以下、協働研究所)を5月1日に開設し、多様な研究者の計算ニーズに対応するための共同研究を開始しました。

 

 近年、コンピューティングやネットワーク技術の発展やIoT技術の普及により、学術研究においても問題解決のために取り扱うデータはますます多種多様となり、大容量・大規模化しています。

 

 そのような状況から、大容量かつ大規模な科学データのクラウド連動型高性能計算(HPC: High Performance Computing)、多種多様なデータを統合的にデータ分析する高性能データ分析(HPDA: High Performance Data Analysis)、さらには、新旧の計算ニーズを融合したHPC・HPDA融合計算など、高性能計算機システムの利用者である研究者の計算ニーズも急速に多様化しています。そのため、学術研究の生産性を飛躍的に高めることのできる高性能計算機システムの追求が喫緊の課題となっています。

 

 今回新設する協働研究所では、大阪大学サイバーメディアセンターに新たに導入する、NEC製「SX-Aurora TSUBASA」を活用したスーパーコンピュータシステム「SQUID」(注2)、既存のスーパーコンピュータシステム「OCTOPUS」、および、データ集約基盤「ONION」を活用し、学術研究者が産学共同研究、国際共同研究、地域連携等を通じて、新たな社会的価値を創生するための学術研究基盤利用における計算基盤・データ基盤について研究開発を行います。

 

 それぞれのシステム上での実際のアプリケーション利用例や性能、システム運用や利活用に関する情報、利用者の要望から次世代の学術研究基盤を実現する上での技術課題を抽出し、
・ハードウェア性能を最大限に引き出す高性能計算・データ分析融合計算技術
・多種多様な計算ニーズを収容可能な高性能計算機システム基盤技術
・高性能計算機システムをより使いやすくするデータ集約・管理技術
について研究開発を行います。

 

 本協働研究所の設置により、大型計算機システムの運用・利用情報を最大限活用し、NECの持つ社会課題解決に関わるビジネス視点での知見や応用技術を融合させ、次世代の高性能計算機システムの研究を牽引します。また、SQUIDやOCTOPUSを活用し、大阪大学サイバーメディアセンターを中心に展開される産学共創、国際共同研究、地域連携の活性化にも貢献します。

 

【協働研究所の概要】
名称:高性能計算・データ分析融合基盤協働研究所
場所:大阪府茨木市美穂ヶ丘5番1号 大阪大学サイバーメディアセンター
吹田キャンパス 本館2階

 

研究体制
研究所長  :伊達 進(大阪大学サイバーメディアセンター・准教授)
副研究所長 :中村 祐一(NEC・主席事業主幹)
人員    :上記を含め、計12名(仮)(2021年5月1日時点)

以上




公開日:2021年05月28日
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