これまでの成果と進むべき道について(中野 博隆)
第5代 サイバーメディアセンター長
中野 博隆
第5代 サイバーメディアセンター長 中野 博隆

サイバーメディアセンターは2000年4月に設立されてから、各種情報サービスの提供と一体化した教育・研究の推進を特徴として活動を続け、数々の成果を挙げてきました。具体的には、情報メディア教育、マルチメディア言語教育、大規模計算科学、コンピュータ実験科学、サイバーコミュニティ、先端ネットワーク環境、応用情報システムからなる7つの研究部門における特徴ある研究成果に加え、高性能計算機、教育用計算機、学内ネットワークなどの構築、運用、推進などに成果を挙げています。研究の最前線を担う教員が各種サービスの推進にも貢献しているところが特徴で、この特徴は研究面においても具体的な成果に結びついています。また、地域コミュニティに貢献する支援活動も活発に行っています。その一環として、文科省から学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点としての認定を受け、平成22年度から正式に活動を開始しています。これは8箇所の情報基盤系センターが連携したネットワーク型拠点で、今後、一つの大学の枠を超えた高い成果が期待されます。今後も、このような成果に結びついた当センターの基本方針を守り、各種施策を強化していきたいと思います。

一方、設立以来10年以上が経過しセンターの役割や活動を見直すべきところも明らかになってきました。2009年に外部評価を実施していますが、研究部門間の連携強化、利用者の視点からのサービス評価充実、限られたリソースによる各種サービスの効率的な推進、当センターの役割の明確化など、数々の貴重な進言をいただいています。これらを踏まえ、学内外の研究者・サービス利用者の視点を尊重する、サービスの提供およびシステムの構築においては全学的な広い視野もって推進する、情報化を推進する各種コミュニティを大切にすること・・・については日頃心がける方針にしたいと思います。

大学内外の情勢を受けて、全学の情報化の推進、当センターの特徴を活かした研究分野の創出などの要請が高まっていると思います。これらの要請に対して、各種情報基盤システムの提案、情報化のための学内制度設計など、当センターが貢献できると思われる施策は少なくありません。ますますの貢献に向けて、従来の役割にとらわれず、努力する所存ですので、皆様の応援をお願いいたします。