本センターの目標

本センターは、大阪大学内における先端的な大規模計算、情報通信、マルチメディアコンテンツ、教育に関する多様な知識や成果を集積し、学内外の教育・研究組織や産業界と密接に連携することにより、それらの先端的技術移転を行うとともに、さまざまな公開講座、イベントなどを通じて地域の住民に積極的な働きかけを実施し、国際化した高度情報化社会に対応した、地域に開かれたセンターとして機能することを目指します。
具体的な項目は、以下のとおりです。

  • 学内外の先端的重要研究拠点を支えるための情報技術(IT)基盤である汎用計算サーバ、スーパーコンピュータ及び高速ネットワークを含めたシステムを企画立案、導入、提供、運用を行います。
  • 自らが学内におけるITの拠点として機能し、各部局、各研究分野との連携を通じて、計算機のみならず、ネットワーク、ディジタルコンテンツなど、様々な情報メディアの高度利用に関するノウハウを蓄積し、また技術移転することで、これらの利用に関する技術水準を引き上げます。
  • 電子メールなどの初歩的な利用から超並列プログラミングなどの高度な計算機利用技術にわたる、一貫した情報処理教育カリキュラムを実践することで、計算機の高度利用を積極的に推進します。
  • 国際化・情報化が急速に進展する社会の中で、外国語教育における情報活用能力の育成を推進するための的確な対応として、マルチメディア言語教育の充実、ならびにこれに対する教育工学的研究活動から得られる成果のフィードバックを行います。
  • 情報処理以外の教育分野についても、マルチメディア化やその資料の電子化、オンライン化等を図ることにより、総じて極めて広範囲にわたる教育活動の高度化、効率化を達成します。
  • パーソナルコンピュータ、グラフィクス・ワークステーション、スーパーコンピュータ等を一元統合した一貫性のある計算機環境を実現することで、利便性を飛躍的に向上させ、かつ、教育・研究基盤の投資効率、運用効率を高めます。
  • 本学が有している、学術上高い意義を持つ情報コンテンツをディジタルアーカイブ化し、広く一般社会にまで公開するとともに、SCSを用いたディスタンス・ラーニング等による地域性を重視した催しを通して、地域住民との密接な関係をもつ開かれた大学へ改革を押し進めます。
  • 特に情報の検索、収集、分析といった面では、いわゆる電子図書館機能を実現するための研究開発、企画立案を行います。
  • 貴重図書や映像ライブラリ、講義映像などのマルチメディア情報を蓄積し、教育・研究で利用するための技術開発、研究を行い、学内外へのアーカイブの整備を行います。
  • 計算機、ネットワーク、データベース等関連分野の先端技術を調査、研究開発し、将来性のあるプラットフォームに対する人的投資(プログラミング、システム構築等)を推奨することで、大学としての情報処理技術に関する先導的な役割を果たします。

より長期的には、計算機を利用した教育、研究活動をすべての段階において支援します。教育活動については、これを電子化、マルチメディア化することにより、飛躍的に効率を向上させるための諸機能を提供することを目的とします。また、研究活動については、大規模化するために必要とされる機能を提供することを目的とします。

また、このような次世代の計算機利用形態では、研究活動の過程においても研究者の思考を各々電子化していく必要があるため、情報入力、検索・収集、レポート・議論、分析・モデル化、可視化といった研究活動の各段階を取り扱うことが必要となります。

以上の目標を達成するためには、本センターには大別すると(1)先端科学研究支援、(2)高度教育支援・情報技術普及、(3)情報発信、ならびにこれらに対する(4)研究開発、に係わる種々の機能が求められています。