Alizadehkolagar Seyedehmehrasa

外国語教育への
幅広い興味が、
日本へとつながった。

Role model07

Alizadehkolagar Seyedehmehrasaアリザデコラガ セイデメラサ

サイバーメディアセンター言語教育支援研究部門 特任助教(常勤)

アッラーメ・タバータバーイー大学 ペルシア文学・外国語研究科 英文学科 卒業
同大学ペルシア文学・外国語研究科 英語教育専攻 博士前期課程
同大阪大学情報科学研究科情報システム工学専攻 博士後期課程

研究について

Society5.0「未来の学校支援プロジェクト」への取り組み。

私の研究分野はもともと英語教育におけるコンピュータ支援言語学習(CALL)ですが、現在は超スマート社会(Society5.0)における「未来の学校支援プロジェクト」に取り組んでいます。本プロジェクトでは、センシング技術を用いて収集した学習者の内部状態に関する推定によって、学習支援につながる適切なフィードバック、あるいはアダプティブラーニングの実装を目的としており、情報メディア教育研究部門の白井先生を含めた共同研究を実施。学際的な取り組みの中で、私は他メンバーと共同で、実験のデザインや実施、教育工学的な観点でデータの解析、英論文の執筆などを行っています。

言葉の壁を乗り越え、新たな研究世界での経験を活かして。

母国イランでは英語教育を専攻しましたが、ICTを活用した言語学習支援への興味と、英語が第二言語となっている環境で英語教育に関する研究をしたいという思いから、日本での研究者の道を選択しました。

イランではICTのインフラや予算不足などに悩まされましたが、日本で待っていたのは言葉の壁でした。日本語を一から勉強し、日本語で行われる会議や研究会などで活動できるようになるまでが大変でした。

さらに当時の私の日本語能力から予定していた大学院ではなく、情報科学研究科に入学することに。しかしながら、初めて情報科学者の研究世界に触れ、結果的に素晴らしい経験を積むことができました。日本での多様性に富んだこれらの経験を経て現在の研究に従事できることは、研究者として幸運だと思います。

同僚やイランの家族との会話でストレス解消。

「ストレスがたまったな」と感じると、同僚の研究者やイランの家族に相談します。第三者の意見を聞くことで、自分が今まで気づいていなかった点や違う見方ができるようになり、混乱していた頭の中を整理できます。また気分転換はスポーツで。今はランニングやウォーキング、筋トレなどにはまっています。解決できない問題を一時的に忘れることができ、次に再び取り組むといいアイデアが生まているような気がします。

アカデミアがより女性の居場所となるように。

将来的に情報技術者と教育者の橋渡しをすることが研究者としての夢ですが、今はまだ両分野の自分の知識を高めることが重要だと思っています。その夢に近づけるように、少しずつ前に進みながら楽しい毎日を過ごしています。
長年にわたり、女性研究者は学界での活動を大きく制限されてきたと感じています。しかし、状況は徐々に変化しており、大阪大学も国内外の有力な高等教育機関と同じ方針で男女共同参画推進に取り組んでいます。これからは学問の旅は一人ではありません。アカデミアがより女性の居場所となるように力を合わせていきましょう。

INTERVIEW