WebCTの紹介



 WebCTは、カナダのブリティッシュコロンビア大学で開発されたWebを用いたコース設計、開発、管理を容易 にする統合コース管理ソフトウェアです。WebCTは全米大学でシェアトップのe-Learningシステムであり、対面講義において講義の補完的な教材、学習環境の提供を目的として利用されています。また、Webをベースとしたシステムであるため、遠隔教育にも柔軟に対応することが可能であることや、技術的なことに精通していない教官でも、これまで作成した授業用のhtml教材などを再利用することでコンテンツの作成が容易であるといった特徴があります。

1.WebCTの機能

 WebCTには、簡単に使用可能な以下の機能があります。

図1 スケジュール管理 図2 授業教材の閲覧
図3 チャット 図4 アンケート
図5 アンケートの集計

 これらの機能の大部分はWebCTが標準で持っているものであり、利用者は簡単にこれらのツールを授業ページに導入できます。

2.WebCTの利用と学生登録

WebCTの利用については、利用申請を行う必要があります。また、受講生の登録には以下の情報が必要です。
 担当教官はあらかじめ授業支援システムで受講生を選択しているはずなので、受講生データベースから上記の情報をWebCTに入力します。入力はこれらの情報をcsv形式でファイルとして作成し、WebCTの学生登録ページでアップロードを行うことで完了します。ただし、この作業はWebCTの管理者権限で行う必要があるため、現状では担当教官はWebCTの利用申請を行うだけでよい。あとの作業は、サイバーメディアセンターが授業支援システムから必要な受講生情報を入手し登録を行うようにしています。

3.WebCTの利用事例と今後

 現在、WebCTは人間科学部の「情報活用基礎」で使用されています。ここでは、学生にある課題に対するプレゼンテーションを行わせ、その採点をWebCTのアンケート機能を用いて行っています。アンケートの集計などもWebCT上で行えます。集計結果は学生が閲覧可能であり、学生側の反応も好評のようです。まだまだコンテンツは充実しているとは言いがたいが、サイバーメディアセンターでは、「情報活用基礎」に関して雛形となるようなページの作成を行っています。  また、WebCTはタイとの遠隔講義においても活躍しており、教官が作成した授業教材のタイの学生への提供,掲示板、メールツールなどにおいて利用されています。 さらに、WebCTはSGIのMediabaseとの連携を考慮して設計されたものであるため、VoD (Videoon Demand) に関して柔軟に対応可能です。そこで、当センターでは今後ビデオカメラを利用したコンテンツ作成を行う予定です。